ジブリの世界観に浸れる!全国のジブリ風観光スポット特集

スタジオジブリの映画に登場する美しい風景やどこか懐かしい世界観に、心奪われたことはありませんか?
日本各地には宮崎駿監督らが描いた世界を彷彿とさせる場所が数多く存在します。今回は、ジブリ作品の舞台となった場所や、その世界観を感じられるスポットをご紹介します。
1. まるで映画の中!ジブリ作品の舞台・モデル地を巡る旅
『となりのトトロ』埼玉県・狭山丘陵、八国山緑地

1988年に公開された『となりのトトロ』。昭和30年代の武蔵野の風景をモデルにしたこの作品の舞台として知られるのが埼玉県の狭山丘陵です。八国山緑地を散策すれば、まさにサツキとメイが駆け回った里山の風景に出会えます。春の新緑、夏の木漏れ日、秋の落ち葉の絨毯、どの季節も訪れる価値があります。特に、トトロの森保全地域では、大きなクスノキがあり、まるで大トトロが住んでいそうな雰囲気を感じられます。
『もののけ姫』鹿児島県・屋久島(白谷雲水峡)

神々が住む深い森を描いた『もののけ姫』。その神秘的な世界観のモデルになったと言われているのが、世界遺産にも登録されている鹿児島県の屋久島です。特に白谷雲水峡のもののけの森は、苔むした岩や太古からの杉に囲まれ、シシ神の森そのもの。トレッキングコースも整備されており、アシタカやサンが駆け抜けた世界に浸ることができます。雨の多い屋久島では、霧に包まれた森の風景も味わえるでしょう。
『千と千尋の神隠し』長野県・渋温泉

不思議な世界への入り口となった温泉街。『千と千尋の神隠し』の湯屋「油屋」のモデルとされるのが、長野県の渋温泉です。渋温泉の金具屋は、映画の中の油屋と建築様式が酷似しており、夜になると提灯の灯りが温泉街を幻想的に照らし出します。日本の伝統的な温泉情緒を残す両温泉街は、まるで異世界への扉が開いているかのような神秘的な雰囲気が漂います。
『天空の城ラピュタ』兵庫県・竹田城跡、和歌山県・友ヶ島

雲海に浮かぶ「天空の城」として知られる兵庫県の竹田城跡は、『天空の城ラピュタ』の世界観そのもの。特に秋から冬にかけての早朝に発生する雲海に包まれた姿は圧巻です。また、和歌山県の友ヶ島も廃墟と自然が織りなす景観が『ラピュタ』を思わせます。第二次世界大戦時の砲台跡が残り、緑に覆われた様子はまさに時間が止まったかのような不思議な空間を創り出しています。
『崖の上のポニョ』広島県・鞆の浦

昔ながらの町並みが残る美しい港町として、全国的にも有名です。その鞆の浦のシンボルでもある常夜燈(じょうやとう)は、1859(安政6)年に建てられ、港に訪れる船を誘導していた歴史のある灯台。そばに立ってみると、その大きさにびっくりします。
2. ジブリの世界観を感じる!全国の”ジブリ風”スポット
北海道・小樽運河『魔女の宅急便』を彷彿とさせるレトロな街並み

北海道の小樽運河周辺は、レンガ造りの倉庫群とガス灯が並ぶレトロな雰囲気が『魔女の宅急便』の世界観にぴったり。特に夕暮れ時から夜にかけての幻想的な風景は、キキとジジが暮らしたコリコの町を思い起こさせます。運河沿いを散策しながら、魔女の宅急便の主題歌「やさしさに包まれたなら」を聴けば、より一層映画の世界に入り込めるでしょう。
長野県・上高地『風立ちぬ』のような美しい自然風景

『風立ちぬ』に描かれた日本の原風景のような美しさを感じられるのが、長野県の上高地です。穂高連峰を背景に、梓川の清流が流れる景観は、まさに絵画のよう。特に河童橋からの眺めは、ジブリ作品に出てくるような日本の美しい自然を体感できます。初夏の新緑や秋の紅葉シーズンには、一層その美しさが際立ちます。
群馬県・四万温泉『千と千尋の神隠し』の湯屋を思わせる温泉街

先述しましたが、群馬県の四万温泉は『千と千尋の神隠し』の世界観を強く感じられる場所です。四万川沿いに建ち並ぶ風情ある旅館や、レトロな雰囲気の共同浴場は、まるで油屋の世界へ迷い込んだような感覚を味わえます。特に「積善館」は、時代を超えた佇まいが千と千尋の世界そのもの。温泉街を流れる川のせせらぎを聴きながらの散策は、日常から離れた不思議な体験となるでしょう。
神奈川県・猿島『天空の城ラピュタ』を感じさせる無人島

横須賀市の沖合に浮かぶ猿島は、かつての軍事要塞の遺構と豊かな自然が共存する不思議な空間。レンガ造りのトンネルや砲台跡は『天空の城ラピュタ』のような廃墟の美学を感じさせます。島全体が公園として整備されており、気軽に冒険気分を味わえるスポットです。東京湾から程近い場所にありながら、まるで異世界への冒険に出かけたような高揚感を味わえます。
3. ジブリの世界を体感!おすすめのテーマ施設

愛知県・ジブリパーク
2022年に一部開園し、その後順次エリアを拡大している愛知県のジブリパーク。「青春の丘」「ジブリの大倉庫」「どんどこ森」「もののけの里」「魔女の谷」の5つのエリアで構成され、各エリアではジブリ作品の世界観を忠実に再現した空間が広がっています。建物や風景を眺めるだけでなく、その世界に入り込み、自分のペースで楽しめるのが特徴です。事前予約制なので、訪問前には公式サイトでのチケット購入をする様にしましょう。

東京都・三鷹の森ジブリ美術館
東京都三鷹市にあるジブリ美術館は、宮崎駿監督自らが設計に関わった夢のような空間です。館内には、作品の制作過程を学べる展示や、ジブリ作品の短編映画を上映する「土星座」、屋上に設置された等身大の「ロボット兵」など見どころ満載。子どもから大人まで楽しめる工夫が随所にあり、何度訪れても新しい発見があります。こちらも事前予約制となっていますので、計画的に行きましょう。
4. ジブリの世界を感じる旅のヒント
季節ごとのおすすめスポット
ジブリ作品は四季の美しさも魅力の一つ。春は埼玉の狭山丘陵で『となりのトトロ』の新緑を、夏は鎌倉の海で『魔女の宅急便』の爽やかな風を、秋は兵庫の竹田城跡で『天空の城ラピュタ』の幻想的な雲海を、冬は長野の渋温泉で『千と千尋の神隠し』の湯気立つ温泉街を楽しむのがおすすめです。それぞれの季節の表情を楽しみましょう。
アクセス情報とおすすめの宿泊施設
各スポットへのアクセスは公共交通機関が便利ですが、より自由に巡りたい方はレンタカーもおすすめ。特に屋久島や上高地などの自然スポットは、時間に縛られず自分のペースで楽しめます。
宿泊施設としては、『千と千尋の神隠し』の世界を感じられる渋温泉の「金具屋」や四万温泉の「積善館」、『もののけ姫』の自然を満喫できる屋久島の「屋久島いわさきホテル」など、ジブリの世界観に浸れる宿がおすすめです。
まとめ
日本各地に点在するジブリの世界。それは単なる観光地巡りではなく、私たちの心の中にある懐かしさや憧れを再発見する旅です。子どもの頃に感じた感動を大人になった今、実際の風景の中で再体験してみませんか?